「毎月家賃を払うなんてもったいない。だったらローンを払って自分の家を買った方がいい。」
社会人になって結婚すると、そんな声を聞くことが増えました。
実際、持ち家は“資産になる”という考え方は根強く、
買うことが正解とされている空気も、どこかにあるように感じます。
たしかに、自分の家を持つことに憧れはあります。
子どもがのびのび遊べる環境や、自由に内装を決められる楽しさもある。
「いつかはマイホーム」という夢を描くのは自然なことかもしれません。
でも、「今は賃貸でいいかな」と思っています。
資産になるとは限らない
資産になるのは「土地」。しかし、良い土地は庶民には手が届きにくい…
持ち家が資産になるというけれど、価値が落ちにくい土地や建物を手に入れるのは、
庶民にとってなかなか難しいのが現実です。
建物の価値は年々下がり続けるので、資産となるのは「土地」。
しかし、私が住んでいるエリアだと駅徒歩15分圏内の戸建て物件は6000万円台~。
ローンを組んでもなかなかの額です。
手の届きやすい郊外の戸建ては、リセールバリューが不安
不便な場所になるほど当然価格は下がりますが、手放す時に大きく価値が下がる恐れがあります。
また、車の所有が必須になるなど、家以外の支出もあります。
新築マンションも郊外の一戸建ても、購入した瞬間から値下がりが始まるものも多く、
将来的に「売ればなんとかなる」かどうかは分かりません。
資産として家を買うなら、場所・タイミング・建物の質…いろんな条件を冷静に見極める必要がある。
そう考えると、マイホームは安心どころか、かなりハイリスクな投資という印象を受けます。
何があるか分からないから、選べる自由を残しておきたい
人生は本当に何があるかわかりません。
転職や転勤、パートナーとの関係、家族の変化。
ライフステージが変わるたびに「住まいの形」も変わっていくと思うのです。
そういうときに、家を持っていると「ここを出たくても出られない」「売ろうとしても売れない」など、選択肢が狭まることがある。
だから今は、“フットワーク軽く”暮らせる賃貸の方が、自分には合っていると感じています。
逆に、老後はリセールバリューを考えずに手の届くマイホームを購入するかもしれません。
形ある資産より、身軽さや柔軟性を大切にしたい
もちろん、自分の家を持つこと自体は素敵なことだと思います。
でも私は、「次世代に家や土地を残してあげたい」といったような、
“形ある資産”を残すことにそこまで重きを置いていません。
次世代もどの土地で暮らしたいと思うか分かりませんし。
むしろ、なるべく少ないもの、小さい家で暮らし、何も残さないことを目指したい。
今をどう過ごすか、これからの人生にどんな柔軟さを持っていたいか――。
そういった「身軽さ」こそ資産だと今は考えています。
まとめ:今の自分にとっての“正解”は、賃貸暮らし
家を買う・借りるの選択には、どちらにもメリット・デメリットがあります。
だからこそ、「今の自分に合っているのはどっちか」をちゃんと考えたい。
今の私は、
◎ 無理なく身の丈に合った暮らしができて
◎ いつでも変化できる余白があって
◎ 固定費もある程度コントロールできる
そんな賃貸暮らしを続けていく予定です。
いつか考えが変わることもあるかもしれないけれど、今はそれで十分満足しています。