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「高齢の親のごはんを作りたくない。」そんなときの対応方法を紹介

「仕事から帰宅して疲れているのに、親のごはんを作ることが苦痛」「親のためにバランスや好み、体調などを考えると何を作ればいいか分からない」「仕事と家庭、介護の両立に限界を感じ、疲弊している」

とはいえ、食事が原因で家族が体調を崩したらショックですし、自分自身が無理をしすぎて働けなくなる生活は何としてでも避けたいですよね。

結論、「冷凍の宅配弁当」や「宅配ミールキット」、「料理代行」など外部のサービスを利用するのがおすすめですよ。

ただし、利用するサービスの種類を間違えると、「お金をかけたのに負担感や悩みが解決しない」ことになりかねないので注意が必要です。
この記事を読んで、サービスの特徴を知り、ごはんの準備の負担を減らせるか確認してみましょう。

目次

高齢の親のごはん作りを苦痛に感じてしまう理由

親の介護と仕事の両立で限界を感じる

仕事で疲れて帰ってくると、自分のことだけでも手いっぱいという方も多いです。そのうえ家事や介護もするとなると、買い物に行く時間もまともにとれず、食事の準備どころではないはずです。介護と仕事の両立は並大抵のことではないからこそ、無理のしすぎは禁物です。

親が食べられないものがあり、配慮する必要がある

高齢になると、噛む力、飲み込む力が低下していきます。となると、「食材をやわらかく調理」したり、「飲み込みやすさに配慮しておかずにあんをかける」など、特別な調理が必要になる場合があります。特別な調理は専門的な知識がないと難しく、食事準備のハードルがあがってしまいます。

自分の配偶者や子供の食事もつくらなければならない

食事の準備は親の分だけでなく、配偶者や子供の分も必要という方も多くいらっしゃると思います。若い世代向けのがっつりとしたメニューと、高齢の親向けのさっぱりとしたやわらかいメニューと、好みやニーズが分かれてしまうという難しさがあります。しかし別々の食事を作るというのは、忙しい毎日では無理があるでしょう。

高齢の親のためのごはん作りをラクにする解決策3つ

「宅配ミールキット」で、もう献立に悩まない

「親の噛む力や飲み込む力に大きな問題がなく、なんでも食べられる」、「買い出しの時間や献立を考える時間はないけど、料理をすること自体は苦痛じゃない」という状況の方には、「宅配ミールキット」がおすすめです。

宅配ミールキットとは、簡単な手順でつくれるレシピと、バランスよくセットになった使いきりの食材で、無理なく手軽に調理をサポートしてくれます。

わたし自身、仕事が忙しい時には「今夜は何を作ろうか」といった小さな選択も面倒で疲れると感じてしまい、そんなときは味付け済みの魚と野菜がセットになったミールキットに頼ってラクをしています。食材をカットする手間が無く、洗い物も少なくて片付けも手軽なんですよ。また、仕事終わりにスーパーに買い出しによることで20-30分はかかってしまう方が多いと思います。

だからこそ、「宅配ミールキット」を利用して選択疲れや仕事後の時間を節約し、ほかのことに使える時間を拡大しましょう。

「冷凍宅配弁当」で、レンジでチンしてすぐごはん

「料理を作る元気はない」「親の食事は柔らかいもの(介護食)でないといけない」「料理を作る日もあるけど、お弁当を利用したい日もある」という状況の方には、「冷凍宅配弁当」がおすすめです。

「冷凍宅配弁当」は、おかずが一人分ずつ盛り付けられて冷凍されており、レンジでチンしてすぐに食べられるので疲れている方にぴったりです。またメーカーによっては介護食の取り扱いがあり、親の食事に配慮が必要な場合も対応できます。まとめて注文して冷凍庫にストックしておけるので、必要な日だけ使う、という選択もできます。

実際に施設を退院される患者さんでも「家では介護食が作れないから冷凍弁当を利用したい」という方がいらっしゃいますし、「離れて暮らす親にバランスのよい食事を食べてもらいたい」というご家族もいらっしゃいます。

それぞれのご家庭の事情や多様なニーズに対応できる、という点で冷凍宅配弁当の利用はおすすめです。

「家事(料理)代行サービス」で、手作り料理を作りおきしてもらう

「親の噛む力や飲み込む力に大きな問題がなく、なんでも食べられる」、「手作りにこだわりたい」、「作ってほしい料理がある」という方は「料理代行サービス」という手段もあります。

食材をまとめて買っておき、スタッフに作ってほしい料理を依頼すれば、手作りの作り置き料理を作ってくれるというサービスです。買い出しの依頼も可能です。

例えば、タスカジの料理代行なら、1回につき3時間、3〜5日分の作り置き料理を作ってもらうことができます。家事代行というと高額なイメージですが、タスカジは1時間1500円~利用できるんですよ。
ただし、家事代行中は基本的には在宅していなければならないので、休日に依頼してまとめて作り置きしてもらうのがいいかもしれませんね。

「家に外部の人をあげるのはどうしても受け入れられない」、という方でなければ、料理代行を依頼して、手作りのおいしさと時間的ゆとりを手に入れるのもおすすめです。

親のご飯を作りたくない時は、冷凍宅配弁当が特におすすめの理由

食事準備の手間が最小限ですむ

ミールキットであれば調理をする必要がありますし、家事代行サービスは食材の買い出しや何を作ってほしいかの指示が必要です。一方で、冷凍の宅配弁当はレンジで温めるだけで食べられます。

実際にわたしも施設で働いていて、親の介護は昼夜をとわない体力・精神力を要する仕事であることを目の当たりにします。さらに食事介助が必要な方の場合は、ご家族がゆっくり食事をとることも難しいと実感しています。

「仕事や家事、介護で疲れていて手間を減らしたい」という最大の目的にフォーカスするならば、冷凍の宅配弁当を利用して、残りの時間を自分にしかできないことに充てるのもおすすめです。

宅配弁当は種類が豊富で、味もよい

宅配弁当業界は年々発展しており、さまざまな料理の種類を選ぶことができます。和食、洋食、中華料理、和洋折衷など、好みに合わせた多彩でおいしいメニューが用意されているのです。

ミールキットや家事代行サービスは、基本的にみんなで同じものを食べることになりますが、高齢の親は魚料理、配偶者や子供はがっつりした肉料理が食べたいなど、それぞれの好みがバラバラなこともあります。

宅配弁当なら、「種類が豊富で好きなものが選べるので、それぞれの好みやニーズに対応できます。
もちろん、みんなで同じものを食べる喜びもありますが、それ以上に「ストレスなく食事ができること」の方を日々の食事では優先していいと思います。

「やわらか食」「ソフト食」などの介護食にも対応できる

冷凍の宅配弁当には、噛む力・飲み込む力が低下した方のための「介護食」に対応しているメーカーもあります。

介護食の調理というのは、知識や技術がないとかなり難しいです。たとえばソフト食を作る場合、
「食材をミキサーにかけてペースト状にし、さらに固めるための凝固剤を入れて、適切なかたさに調整する」という工程があります。日々の食事の準備でここまでやるのは厳しいですよね。

介護食といっても、噛む力・飲み込む力には個人差があり、それぞれの方に適した種類の介護食を食べていただく必要があります。親御さんの介護食について何を選べばよいかお困りの場合は、かかりつけの医師にまず相談してみましょう。

まとめ買いをして、冷凍庫にストックしておける

冷蔵のミールキットや作り置きは日持ちがしないため、「急な用事で外食になった」など予定変更に対応しずらいというデメリットがあります。
一方、冷凍宅配弁当は長期間保存が可能です。そのため、まとめて購入し冷凍庫にストックしておけば、必要な日にいつでもすぐごはんが食べられ、必要のない日には食べなければいいだけなので安心です。

実際に、冷蔵のおかず宅配サービスを利用している方で「急に入院になったが、サービスの解約手続きに時間がかかりお金を無駄にしてしまった」という声も耳にします。

冷凍宅配弁当であれば、「せっかくサービスを利用したけど食事とお金を無駄にしてしまった」というリスクを減らすことができます。

まとめ

「高齢の親のごはんを作りたくない。」そう思っているあなたは、毎日とても頑張っている方だと思います。
だからこそ無理をしすぎず、食事の準備は外部のサービスを頼りましょう。

「宅配ミールキット」「料理代行」など、色々なサービスがありますが、
食事準備の負担を最小限にしたいのであれば、「冷凍の宅配弁当」が最もおすすめです。
豊富なメニューから選ぶことができ、介護食など特別な食事にも対応できますよ。

とはいえ、料理をすることで癒される、手作りのできたての味にこだわりたい、という方もいらっしゃいますよね。
日々の食事で何を重視したいのかはそれぞれですので、自分に合ったサービスの利用を検討しましょう。

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この記事を書いた人

・高齢者施設で働く管理栄養士
・在宅での高齢者の食事のポイントや、食事の準備負担を減らせるような情報を発信します。

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